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令和2年度 野崎徳洲会 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 3 42 140 112 250 499 774 1797 1548 351
〈令和2年度記事〉
令和2度全退院患者数は5,516名で、幅広い年齢層の患者様をお受けしておりますが、特に60歳以上の患者様の割合は全体の81%と高く、過去5年間連続で80%を上回っています。   この背景には、高齢化社会が反映していると分析できます。次に、年齢層別に「診断群分類」にすると、20歳未満は、40%が転倒や一般事故による外傷や骨折、頭蓋・頭蓋内損傷多く、30代、40代では21%が消化器系疾患、肝臓・胆道・膵臓疾患、14%が外傷や骨折、10%が循環器疾患で構成され、50代となれば、男性には前立腺癌、女性には乳癌、子宮頸癌といった悪性新生物も増加傾向にあり、多種多様な疾患が存在するようになります。また、循環器疾患が21%と順位が逆転したことも大きな特徴と言えます。60代、70代と加齢に伴い、循環器疾患は減少することはなく、80代からは呼吸器疾患が15%、90代以上が29%と急激に増加し始めます。
新型コロナウイルス感染症にも対応しており、地域外来検査センターを建設し、PCR検査を行っています。大阪府との連携で入院加療にも力を入れており。軽症者用の病床を34床、中等症以上用の病床を9床確保しております。令和3年9月16日より徳洲会大阪コロナ重症センターをオープンし、重症者用の病床を20床追加しております。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 107 21.33 20.51 26.17 81.62
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 93 14.69 13.00 10.75 75.4
0400800499x01x 肺炎等(市中肺炎以外かつ75歳以上) 76 20.17 21.75 28.95 87.28
050130xx9900xx 心不全 65 16.42 17.23 10.77 79.69
110280xx9900xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 46 13.2 11.04 10.87 75.7
〈令和2年度記事〉
当院では、抗生剤選択・適正使用に関して厳格な管理を行っております。当該菌・抗菌薬のブレークポイント、TAM (Time above MIC)も考慮しながら治療に当たっています。積極的に細菌培養(グラム染色)、Film array検査を行うことで起炎菌の同定前に初期治療が行われるケースも多く、通常、起炎菌の同定には前に感受性のある抗生剤が投与されていたかどうかが救命率上昇に大きく影響します。クラミジア肺炎をはじめとする非定形型肺炎に対しても適切な診断がなされ、治療成績も上がっています。入院中は常にICD(infection control doctor)チームが巡回監視して適切な指導をしています。また、糖尿病分野では熟練した専門医が牽引し糖尿病診療成績も上がっています。糖尿病には様々な病型があります。病型判定、病状評価のための検査もルーチンに行っております。HOMA-インデックス、C-ペプチド-インデックスが採血1時間以内に測定可能であり、外来診療における治療成績の上昇につながっています。腎疾患に関しては慢性腎臓病・糖尿病性腎症・糖尿病性腎臓病・末期腎不全(血液透析例を含む)症例が循環器疾患、感染症、代謝性疾患、肝疾患、脳神経疾患等を合併している例が多く腎透析専門医が腎機能及び透析管理をしています。総合内科的見地から多彩で多様な疾患(消化器疾患、血液疾患、内分泌疾患、神経疾患等様々な疾患)に対しても入院精査後、外来専門医にコンサルトや適切な専門病院へご紹介を行っています。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞 44 9 9.08 2.27 66.7
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) 39 4.1 4.86 0 69.92
060020xx99x3xx 胃の悪性腫瘍 24 3.67 6.36 0 76.33
080010xxxx0xxx 膿皮症 16 13.56 12.87 0 77.31
06007xxx9906xx 膵臓、脾臓の腫瘍 15 3.33 5.41 0 72.4
〈令和2年度記事〉
腸閉塞にてイレウス管による減圧治療症例による症例数が最多。次に鼠径ヘルニア手術がほぼ同数を占めます。このほか、感染症(蜂巣織炎など)、虫垂炎、悪性腫瘍疾患(胃癌、食道癌、肝細胞癌、膵臓癌、胆嚢癌、結腸癌、乳癌他にも骨転移、肺や肝転移などの転移性悪性腫瘍)、各種ヘルニアなども入院加療の対応を実施しています。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 124 24.02 25.09 66.94 81.28
160690xx99xxxx 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 66 18.85 18.81 43.94 77.76
160760xx97xx0x 前腕の骨折 30 4.77 5.18 0 61.57
160700xx97xx0x 鎖骨・肩甲骨の骨折 19 4.68 6.19 0 49.79
160980xx99x0xx 骨盤損傷 17 16.94 19.06 64.71 78.88
〈令和2年度記事〉
当科では比較的高齢者の方の骨折が多く、股関節周囲の骨折に関しては、手術を施行して早期リハビリテーションを行うよう尽力しております。それ以外にも様々な外傷に対しても対応しております。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010230xx99x00x てんかん 42 15.43 7.48 21.43 66.5
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 40 9.65 8.18 10 67.33
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 26 19.31 18.86 50 71.27
010050xx02x00x 非外傷性硬膜下血腫 21 14.43 12.04 4.76 79.95
010060x2990201 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 21 19 15.54 28.57 77.71
〈令和2年度記事〉
令和2年度脳神経外科入院患者の疾患内訳では、脳血管障害の割合が44.2%と昨年とほぼ同様でした。脳血管障害に占める急性期脳卒中の割合は89.9%と昨年より更に高くなり、脳卒中診療が当科の中心であることに変わりはありません。その他、てんかん、頭部外傷、脊椎・脊髄疾患も多く対応しています。今後、更に虚血性脳血管障害の患者は増加すると思われます。当科における地域医療の需要性は高まっていると感じていますので、貢献できるように励んでいきます。
心臓血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050080xx9900xx 弁膜症(連合弁膜症を含む。) 27 4.96 12.13 0 73.7
050163xx02x1xx 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 22 17.68 19.98 0 72.64
050080xx0101xx 弁膜症(連合弁膜症を含む。) 19 15.32 22.56 0 69.74
050163xx01x1xx 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 17 22 28.61 11.76 71.53
050130xx9900xx 心不全 16 10.38 17.23 0 74.56
〈令和2年度記事〉
当科の疾患内訳は多種に及びますが、最多数となるのは大動脈疾患です。また、大動脈疾患の中でも解離性大動脈瘤はそのほとんどが、緊急手術対応となります。また、術式の選択には大動脈ステントグラフト認定施設でもあるため、内科的治療も可能です。上記以外にも、虚血性心疾患や先天性心疾患、末梢動脈閉塞、不整脈など多種多彩な疾患に対応しています。24時間365日、緊急手術の出来る病院として近隣の救急隊や救急医療機関からの緊急紹介に対応しています。特徴としては、緊急紹介をいただいた医療機関へ医師とチームスタッフ同乗で出動しています。豊富な経験がより安心・安全な医療提供を可能にすると考え、地域の皆様に貢献できる心臓血管外科を目指しています。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 131 2 2.76 0.76 75.48
〈令和2年度記事〉
当科では主に白内障の手術を行っています。入院内容は一泊二日の短期的な入院期間を設定しており、安全面や患者様の負担を考え両眼の同時手術を行わず、片側を二回の入院に分けて行っています。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍 53 2.02 2.54 0 71.81
110070xx03x0xx 膀胱腫瘍 34 6.71 7.13 0 76.74
11012xxx020x0x 上部尿路疾患 32 6.19 5.67 0 65.81
110080xx01xxxx 前立腺の悪性腫瘍 21 11.43 11.89 0 70.95
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 20 13.1 13.00 20 78.75
〈令和2年度記事〉
当科では、上記疾患以外にも泌尿器科領域全般の疾患に対して治療を行っています。
特に前立腺癌に対する治療は充実しており精密検査から入院、手術まで全て自院で施行可能で手術に関してはロボット支援手術(ダヴィンチ)や放射線治療なども積極的に行っています。手術成績の向上や合併症の回避に努めるように日々努力しています。
婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120060xx01xxxx 子宮の良性腫瘍 13 6.54 9.57 0 48.15
12002xxx01x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 6 7 11.96 0 62.83
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍 6 4.33 6.16 0 38.17
12002xxx02x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍(子宮頚部異形成等) 5 2 3.11 0 37
120100xx01xxxx 子宮内膜症 5 4.6 7.30 0 28.8
〈令和2年度記事〉
各種開腹手術の他、腹腔鏡手術も積極的に行っています。子宮脱手術や子宮頸部円錐切除術も件数が多くなっています。全ての良性疾患手術から早期癌手術まで対応しています。
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx0200xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 507 2.66 4.44 0 73.26
050130xx97000x 心不全 24 9 22.43 4.17 72.42
050030xx97000x 急性心筋梗塞(続発性合併症を含む。)、再発性心筋梗塞 23 10.83 12.09 0 66
050170xx03000x 閉塞性動脈疾患 23 5.52 5.43 0 76.74
050210xx97000x 徐脈性不整脈 18 13.5 10.56 0 79.89
〈令和2年度記事〉
当科の疾患内訳は多種に及び、上記以外では、閉塞性動脈硬化症、肺血栓塞栓症など様々です。最多数となるのは地域社会の高齢化が影響している、虚血性心疾患です。当科でも24時間365日、対応出来る病院として近隣の救急隊や救急医療機関からの緊急紹介を受けています。また、心臓血管外科との連携によりより患者様に適した治療を選択することも可能です。
総合診療科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 29 9.45 9.53 0.1 73.76
060330xx02xxxx 胆嚢疾患(胆嚢結石など) 19 7.53 6.41 0 57.63
060010xx99x40x 食道の悪性腫瘍(頸部を含む。) 16 6.00 9.31 0 70.00
060102xx99xxxx 穿孔又は膿瘍を伴わない憩室性疾患 16 7.75 7.74 0 70.56
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞 16 8.63 9.08 0 69.63
〈令和2年度記事〉
総合診療科は受診する診療科が判断できない患者様の受付窓口です。専門医に紹介するなど適切な対応を取らせていただきます。また、開業医の先生や他院からの紹介の受け入れや救急からの窓口でもあります。スタッフのうち3名が消化器外科医のため手術の有無に関わらず消化器疾患を主に治療しております。在宅医療、緩和ケアも担当します。研修医の教育が主体ということもあり幅広く診療を行っています。
当院は医学部を卒業した後、行う初期研修の指定病院です。総合診療科はその性質上研修医教育の中心的役割を果たしています。日々症例検討会を行っているため、その診断・治療内容は片寄ったものにはならず適切なものとなっております。研修医教育においては知識や技量はもちろんのこと、それ以上に医師としてのArt,Science,Phylosophyの教育が重要と考えています。そのため医局でも総合診療科スタッフの机は研修医の近くにあります。
学術活動に関しましては研修医に学会・論文発表を行わせることが中心です。研修医1名あたり年2回以上の発表、2年に1本以上の論文発表を目標としています。研修医が初期研修終了後10年20年経ったときに野崎徳洲会の教育は本当に良かったと思ってもらえるようにしたいです。
 どんな患者にも対応して学問的に考察する習慣を付けるということが当院の総合診療科の教育目標であります。
呼吸器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx97x00x 肺の悪性腫瘍 20 7.25 10.83 5 74.4
040040xx9900xx 肺の悪性腫瘍 13 8.77 13.30 38.46 73.08
040200xx99x00x 気胸 12 4 9.18 25 65.33
040200xx01x00x 気胸 11 4.73 10.08 9.09 46
040150xx97x00x 肺・縦隔の感染、膿瘍形成 7 13.57 29.23 42.86 69.71
〈令和2年度記事〉
令和元年10月から専門診療科として新設し、治療をスタート致しました。
なお、上記患者数は令和2年度の実績となっています。
当科では、呼吸にかかわる臓器(主として肺・気管・気管支)および胸壁腫瘍などの疾患、外傷に対して、外科治療を主に治療します。 肺癌、縦隔腫瘍、胸壁腫瘍などの腫瘍性疾患、気胸などの気腫性肺疾患、炎症性疾患である膿胸や肺化膿症、さらに交通外傷などの胸部外傷による肋骨骨折、肺挫傷、外傷性(血)気胸などが治療の対象となります。全身精査し外科的処置や手術ができるのかを判断します。併存疾患(間質性肺炎、肺気腫などの肺疾患や、糖尿病、高血圧、腎不全など)があっても手術可能かを判断し治療を検討しています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 12 1 2 3 19 46 1 7,8
大腸癌 8 14 11 2 19 44 2 7,8
乳癌 9 6 2 0 2 4 1 7,8
肺癌 11 1 5 3 11 22 1 7,8
肝癌 0 0 1 0 5 4 2 7,8
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
〈令和2年度記事〉
5大癌と呼ばれる胃癌、大腸癌、乳癌、肺癌、肝癌の患者数を、初発のUICC病期分類別、および再発に分けて集計しています。UICC病期分類とはUICC(国際対がん連合)によって定められた、①原発巣の大きさと進展度、②所属リンパ節への転移状況、③遠隔転移の有無の3つのカテゴリーによって各癌をⅠ期(早期)からⅣ期(末期)の4病期(ステージ)に分類するものです。令和2年度の退院患者を集計し、集計対象期間中に複数回入院された患者様はそれぞれ集計しています。当院では、外科的処置・化学療法・放射線療法を主に施行しています。また、泌尿器科では膀胱癌、前立腺癌等も診ており、手術支援ロボット(ダヴィンチ)を用いた腹腔鏡手術も行っています。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 11 9.91 49.91
中等症 100 16.18 78.26
重症 12 20.25 82.33
超重症 7 21.57 84.43
不明
〈令和2年度記事〉
市中肺炎とは普段の生活の中でかかる肺炎のことです。
市中肺炎の定義として、DPCデータの入院契機病名および最も医療資源を投入した傷病名が肺炎、急性気管支炎、急性細気管支炎(DPCコード6桁が040080に相当)で、さらにその中でもICD10コードがJ13~J18(肺炎球菌による肺炎、インフルエンザ桿菌による肺炎、その他肺炎)で始まるものとしています。
ICD10コードとはInternational Classification of Diseases and Related Health Problems(疾病および関連保健問題の国際統計分類)の略称で、WHO(世界保健機関)が世界保健機関憲章に基づき作成した、傷病に関する分類です。世界の異なる国における傷病の状況を比較できることを目的とした標準分類で、ICD-10が採用されています。

 成人市中肺炎診療ガイドライン(日本呼吸器学会)による重症度分類を用いて集計しています。この指標では細菌による肺炎を集計しており、ウイルスによる肺炎、      食べ物の誤嚥による肺炎、気管支炎などは集計対象外です。

重症度分類は、A-DROPスコアを用い、軽症~超重症の4段階で表記しています。
重症度分類の各因子が一つでも不明な場合は「不明」と分類され、また、重症度の計算には年齢・性別因子を考慮することともされています。

【重症度分類因子】
1、Age(年齢)     男性70歳以上、女性75歳以上
2、Dehydration(脱水) BUN 21mg/dL以上または脱水あり
3、Respiration     SpO2<=90%(PaO2 60Torr 以下)
4、Orientation(意識障害) 意識障害あり
5、Pressure(収縮期血圧) 収縮期血圧90 mmHg以下
※5点満点で、1項目該当すれば1点、2項目該当すれば2点。
軽症:0点の場合。
中等症:1~2点の場合。
重症:3点の場合。
超重症:4~5点の場合。ただし、ショックがあれば1項目のみでも超重症とする。
不明:重症度分類の各因子が1つでも不明な場合。

・特徴
当院の特徴として患者数は中等症が全体の約8割を占めます。軽症の在院日数が10日であるのに対し、中等症を越えると16日~22日となります。重症化しても1ヶ月以内には退院となっています。また軽症の患者様の平均年齢が50歳であるのに対して、中等症~超重症になると平均で80歳を越える高齢の患者様が多くなっています。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 149 21 76.99 33.14
その他 23 25.26 76.52 4.07
〈令和2年度記事〉
発症3日目以内の急性期脳梗塞の患者様が多く占めています。当院ではそういった緊急性のある疾患に迅速に対応できるよう、24時間365日患者様を受け入れ、常時CT・MRI・超音波検査などができる万全の体制を敷いています。また、発症後4.5時間以内の超急性期脳梗塞には、t-PAという血栓を強力に溶かす薬を点滴投与する治療も行っており、無効な場合は、脳血管内治療(局所血栓溶解療法や血栓回収術)や緊急バイパス術を行っています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6335 鼠径ヘルニア手術 34 0.5 2.62 0 69.74
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 12 0.33 4 0 37.25
K6113 抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他) 9 4.67 6.56 0 71
K6182 中心静脈注射用植込型カテーテル設置(頭頸部その他) 9 6.78 17.44 33.33 79.33
K7193 結腸切除術(全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術) 9 17.22 26.44 22.22 66.44
〈令和2年度記事〉
手術症例では、鼠径ヘルニアが最多。次に腹腔鏡下手術(虫垂切除(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの)、化学療法や高カロリー輸液のための中心静脈ポート造設、結腸癌(直腸癌を含む)手術が同数を占めています。上記以外にも当院では、胃手術(癌、潰瘍など)、胆嚢手術、乳癌手術等を実施しております。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(大腿) 93 2.71 20.18 60.22 79.81
K0462 骨折観血的手術(前腕) 45 2.64 8.62 17.78 64.18
K0811 人工骨頭挿入術(股) 42 2.62 20.02 69.05 81.1
K0483 骨内異物(挿入物を含む)除去術(前腕) 21 1 2.48 0 47.43
K0484 骨内異物(挿入物を含む)除去術(鎖骨) 13 1 1.92 0 55
〈令和2年度記事〉
単純骨折に対しては、骨接合術を行い、複雑な骨折(粉砕骨折、開放骨折)に対しては、創外固定を用いて、二期的に手術を行うなど、より安全な医療の提供を行っています。
他にも、腱の断裂創傷等にも対応しています。手術後のケア、リハビリの充実により、合併症を起こすことなく退院できるよう尽力しております。長期的なリハビリが必要な方に対しては、整形外科専門の相談員と共にリハビリ病院への転医をサポートさせて頂いております。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K1422 脊椎固定術2.後方又は後側方固定 28 2.36 29.21 57.14 70.64
K164-2 穿頭による慢性硬膜下血腫洗浄・除 26 1 11.35 3.85 78.88
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所) 16 3.31 29.88 31.25 65.56
K1643 頭蓋内血腫除去術(開頭)(脳内) 15 2.93 42 46.67 64.27
K1492 減圧開頭術(その他) 12 1.67 40.17 58.33 71.58
〈令和2年度記事〉
令和2年度の総手術件数は269例で、昨年より1割減少しました。手術の内訳は脳血管障害が60例(22.3%)、脊椎・脊髄疾患が61例(22.7%)、頭部外傷が52例(19.3%)でした。脊椎・脊髄疾患の手術は安定して行われており、腰椎疾患や癌の脊椎転移の症例も増えています。動脈瘤クリッピング術は21例で、未破裂7例、破裂14例でした。
手術数の減少は、脳血管障害の減少によるところが大きいと思われ、コロナ禍における救急医療の難しさを示しているのかもしれません。
心臓血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5612イ ステントグラフト内挿術(胸部大動脈) 29 5.45 10.86 3.45 69.86
K5607 大動脈瘤切除術(腹部大動脈(その他)) 27 3 15.74 0 73.63
K560-22ニ オープン型ステントグラフト内挿術(上行・弓部同時、その他) 18 2.28 23 5.56 74
K5551 弁置換術(1弁) 15 1.93 16.87 6.67 71.33
K5605 大動脈瘤切除術(胸腹部大動脈) 11 3.45 21.73 18.18 64.27
〈令和2年度記事〉
当科の特徴は緊急性の高い大動脈疾患が多いというところです。とは言え、ステントグラフトの実施施設でもあるため、術式の選択の幅もあり、より患者さんにあった治療法の提案が可能となります。上記以外にも、虚血性心疾患や先天性心疾患、末梢動脈閉塞、不整脈など多種多彩な疾患に対応しています。24時間365日、緊急手術の出来る病院としても近隣の救急隊や救急医療機関からの緊急紹介に対応しています。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入)(その他) 130 0 1 0.77 75.37
K2822 水晶体再建術(眼内レンズを挿入しない) 1 0 1 0 90
〈令和2年度記事〉
当科では主に白内障の手術を行っています。入院内容は一泊二日の短期的な入院期間を設定しており、安全面や患者様の負担を考え両眼の同時手術を行わず、片側を二回の入院に分けて行っています。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザー) 37 1.43 4.24 0 67.32
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) 35 1 4.77 0 76.77
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 25 1.16 11.4 24 69.76
K843-4 腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いる) 21 1.62 8.81 0 70.95
K773-2 腹腔鏡下腎(尿管)悪性腫瘍手術 17 1.35 14.59 5.88 69.59
〈令和2年度記事〉
当科の手術は内視鏡を用いた経尿道的手術を行っているため、患者様への負担が少なく、短期間の入院で治療を行います。平成25年7月から導入したロボット支援前立腺全摘術は、今のところ大きな合併症は無く、令和2年は21件施行しました。症例によっては、勃起神経温存した拡大節郭清リンパも施行しています。特に前立腺癌に対する治療は充実しており、精密検査から入院、手術まで全て自院で施行可能で手術に関してはロボット支援手術(ダヴィンチ)や放射線治療なども積極的に行っています。
婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K877 子宮全摘術(腹式) 18 1 4.72 0 52.94
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡) 10 1 2.2 0 39
K8881 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(開腹) 6 0.5 4.83 0 33.33
K867 子宮頸部円錐切除術 5 0 1 0 37
K877-2 腹腔鏡下腟式子宮全摘術 5 1 4.6 0 49.6
〈令和2年度記事〉
手術治療では、腹腔鏡手術で可能な限り身体に傷がつかない方法を選択して手術を行います。腹腔鏡手術とは、卵巣腫瘍などのとき、おなかに小さな穴を開けるだけで手術を行う方法です。傷口も小さく、美容上で優れているだけでなく傷が小さいため、痛みも少なく回復も早いという利点もあります。入院期間は4日間程度となります。また、子宮筋腫に対する子宮全摘手術、高齢者の方に多い子宮脱の手術も行っておりますが、入院期間も比較的短く、1週間程で退院可能です。
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 341 0.94 2.26 0.59 72.83
K5481 経皮的冠動脈形成術(高速回転式経皮経管アテレクトミーカテーテル) 121 0.57 1.55 0 74.17
K5463 経皮的冠動脈形成術(その他) 103 0.62 2.73 0 71.81
K616 四肢の血管拡張術.血栓除去術 24 0.46 4.04 0 76.75
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極) 17 0.47 13.88 0 80.59
〈令和2年度記事〉
循環器内科では虚血性心疾患(心筋梗塞や狭心症など)に対する経皮的冠動脈ステント留置術や経皮的冠動脈形成術が多くなっています。カテーテル治療とは腕や足の血管から狭窄した部位まで管を通して病変を治療する方法です。タイミングとしては①緊急で行う場合や検査と同時に行う場合、②検査から日数を空けて行う場合など、患者様の状況に合わせて様々なタイミングで行っています。また当院では、24時間365日患者様の受け入れを行っており、常時検査やインターベンション治療が施行できる万全の体制を敷いています。
総合診療科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘除術 26 1.92 5.15 58.92
K672 胆嚢摘除術(開腹によるもの) 9 6.33 20.89 6.33 81.00
K7193 結腸切除術3.全切除及び亜全切除 5 6.40 19.20 6.40 73.00
K726 人工肛門造設術 4 5.50 19.50 2.75 75.00
K6552 胃切除術2.悪性腫瘍手術 3 7 15.67 86.33
〈令和2年度記事〉
総合診療科は4名のスタッフで診療を行っていますが3名が消化器外科医、1名が内科医です。消化器外科医が主体となっているため、診療の内容は消化器疾患の検査・治療症例が多いのが現状です。内視鏡治療においては胃癌、大腸癌の内視鏡的粘膜切除術、膵・胆道疾患の検査・内視鏡治療(内視鏡的胆管ドレナージ術など)を行います。手術では、消化器疾患全般の手術を行っています。胃癌・大腸癌、胆摘症では腹腔鏡手術が原則です。膵癌、胆道癌、肝癌、緊急手術にも対応致します。消化器癌症例が多いため外来化学療法も担当します。必要な場合には、放射線治療科との連携もあります。炎症性腸疾患に関しましては北河内地区の炎症性腸疾患研究会の世話人も行っている関係からも症例が集まってきています。
 以上が一般的な消化器疾患治療でありますが当科としましては消化器内科の中でも膵臓・胆道の専門であるため診断・治療に関しては他院では判断し難い場合にも適切に対応します。簡単なものでは無症状胆石から難しいものでは慢性膵炎(膵管内粘膜液酸性腫瘍)といったものへの対応などです。滅多に遭遇しない極めて特殊な病態に関しては京都大学、神戸大学の肝胆膵外科教室との密接な連携があります。なお神戸大学外科化学教室の関連施設です。
呼吸器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5132 胸腔鏡下肺切除術(部分切除) 19 1.47 4.74 5.26 49.47
K514-23 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超える) 10 1 10.5 0 76.5
K514-21 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(部分切除) 9 10.22 5.22 22.22 76
K488-4 胸腔鏡下試験切除術 5 3.4 3.4 0 69.2
K496-4 胸腔鏡下膿胸腔掻爬術 5 1.4 12.2 40 69
〈令和2年度記事〉
手術治療に関しては、完全鏡視下手術にも対応可能です。
なお、上記患者数は令和2年度の実績となっています。
例年と異なり、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の影響により患者数・手術件数ともに減少傾向となっています。
病変の拡がりによっては、以前のように通常開胸創が必要な手術もあります。また、手術での治療が難しく、進行した肺癌に対しても、生検検査で確定診断し、その生検組織の遺伝子検索を行い最新の治療を行っています。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 2 0.04
異なる 8 0.15
180010 敗血症 同一 27 0.49
異なる 19 0.34
180035 その他の真菌感染症 同一 0 0
異なる 1 0.02
180040 手術・処置等の合併症 同一 27 0.49
異なる 1 0.02
〈令和2年度記事〉
播種性血管内凝固症候群が入院後に起こることもありますので、検査は入院時と、入院後、連日で医師だけではなくメディカルスタッフもチェックする万全の体制をとっております。多くの症例では入院時に既に発症していますが、当院が救急病院のため早期に連続して検査が行われます。確定は入院数日後となるのがこの数字の完体です。
更新履歴
2021.09.16
令和2年度病院情報を公開しました