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リハビリテーション科

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リハビリテーション科 概要

基本方針
●急性期治療の中で、早期離床・早期退院を目指し、患者様の機能回復・維持に努める。
●急性期から慢性期まで幅広いリハビリテーションを行う。


スタッフ

当院は救急病院であり、当科も主に急性期リハビリテーションを行っており、早期離床や機能回復の促進のため発症・手術直後から関わっています。

ケガや病気をして“最初に出会う療法士”として、いつか患者様に笑顔を取り戻して頂けるよう、スタッフ一同、一丸となってサポートしたいと思います。


リハビリテーション科 室長 岡本律子

施設基準

運動器リハビリテーション    (Ⅰ)
脳血管疾患リハビリテーション  (Ⅰ)
呼吸器リハビリテーション    (Ⅰ)
心大血管疾患リハビリテーション (Ⅰ)
廃用症候群リハビリテーション  (Ⅰ)


関連施設

野崎徳洲会クリニック(通所リハビリテーション)
野崎訪問看護ステーション(訪問リハビリテーション)


資格について

・資格(2016年3月31日 現在)
実務経験を積み、講習や試験を受けることで取得可能な資格や認定にも取り組んでいます。

3学会合同呼吸療法認定士 理学療法士6名 作業療法士1名
心臓リハビリテーション指導士 理学療法士3名
日本体育協会公認アスレティックトレーナー  理学療法士1名
NSCA-CSCS 理学療法士1名
JATI-ATI 理学療法士1名
認知症ケア管理指導士 作業療法士1名
糖尿病療養指導士 理学療法士3名
AKA医学会PTOT士会認定療法士   理学療法士1名 
地域ケア会議推進リーダー 理学療法士1名 作業療法士1名
臨床実習指導者認定者 作業療法士1名
生活行為マネジメント実務者研修修了者 作業療法士1名

理学療法

当院の理学療法室は、運動器(整形)疾患・脳血管疾患・内科・外科・心大血管疾患・訪問といった分野に分かれ、活動を行っています。それぞれが受け持った分野に対して専門的に治療にあたり、スペシャリストの育成を目指します。また、スタッフのローテーションを一定期間にて行っています。


運動器(整形)疾患

高齢者に多くみられる大腿骨頚部骨折・脊椎の圧迫骨折や交通外傷、変形性関節症に対する人工関節置換術後などの運動器の障害に対して理学療法を行っています。質の高い医療が提供できるよう整形外科医、看護師、リハビリスタッフ、ソーシャルワーカーが週1回集まり、カンファレンスを行っています。


 

脳血管疾患

・主な対象疾患
脳梗塞、脳出血、脳腫瘍、頚椎症など

発症からの流れ

発症後、医師からの指示の元に理学療法を開始します。
当院は急性期病院にあたる為、2週間程度を目処にリハビリテーションの環境の整った病院(回復期病院・リハビリテーション病院)へ転院して頂く流れとなっています。
入院患者様については、各職種(医師・看護師・リハ・薬剤師・栄養士・ソーシャルワーカー)情報共有のために週1回の頻度でカンファレンスを行っています。

 

・早期介入の必要性
機能回復を妨げる廃用症候群の予防やスムーズな機能回復のために早期介入が推奨されており、当院でもできる限り早期介入を進めています。血圧や脳の血流がある程度落ち着いていれば、手足を動かす刺激や座るなどの刺激は脳に良い刺激を与えます。全身の状態に合わせてベッド上での運動や座位などを行なっています。

 

・理学療法の効果
脳血管疾患の理学療法は、失われた脳機能を回復させることに尽きます。しかし、失われた脳細胞が生き返ることはまだまだ困難であり、外部からの刺激によって眠っている連絡通路を繋げようとしているのです。急性期の間は全身状態や意識状態は不安定ですが、リスク管理を行い、さまざまな刺激を加えることで、回復の手助けをすることができます。



内科

高齢者に多い誤嚥性肺炎や脱水・貧血などにより、やむを得ず内科的治療(点滴など)のために臥床状態が続くことによって起こる廃用症候群(関節拘縮、筋力低下、心肺機能低下など)に対して理学療法を行っています。医師、看護師、リハビリスタッフなどが週1回集まり、カンファレンスを行っています。
 平成25年より前立腺センターが設立され、前立腺がんに対してダ・ヴィンチ(手術用ロボット)を使用し手術が行われます。前立腺がん術後は、尿道括約筋の機能不全による尿漏れが原因で生活の質(QOL)が低下します。リハビリテーション科では、男性スタッフが術前・術後に尿漏れ対策として、骨盤底筋群の体操を指導し、QOL向上の一役を担っています。



外科

肓腸や胆石、腸閉塞、悪性腫瘍などが原因で開腹手術を受けられる患者様に対して、早期よりリハビリを行っています。予定手術であれば術前から介入することもあります。
・術前:呼吸状態を始めとする全身状態の評価と呼吸法(深呼吸・腹式呼吸)の指導、上手な咳の仕方、体位変換方法の指導を行い、手術に備えています。
・術後:麻酔の影響や創部の痛みにより、一人では思い通りに動けなくなります。そこで、手術翌日より、術前指導をした呼吸法の指示や体位変換を介助して肺炎、無気肺を予防します。また、早期に坐位→立位→歩行をすすめ、臥床による筋力の低下を予防します。
医師・看護師・リハビリスタッフなどが週1回集まり、カンファレンスを行っています。



心大血管疾患(心臓リハビリテーション)

心臓が悪くなる病気には、急性心筋梗塞や慢性心不全といった病気があります。
その他にも、大きな血管の病気(腹部大動脈瘤や大動脈解離、閉塞性動脈硬化症など)の病気があります。心臓リハビリは、そのような患者様を対象としたリハビリです。
心臓が悪くなると…
①肺や全身の筋肉への血流が減り、息切れをしたり、疲れやすくなります。
②脈が速くなり、不整脈がみられ、動悸がします。
③全身の血液が心臓に戻りづらくなり、むくみが出てきます。
④自律神経が不安定になります。

・心臓リハビリの効果
心臓リハビリ(ウォーキングや自転車こぎなどの有酸素運動を30分以上、週2〜3回以上)、を行うことで、次のような効果を得ることができます。
1)運動能力・体力が向上します。
2)骨格筋機能が改善します。
3)血管がやわらかくなります。
4)自律神経が安定します。
5)生活の質が改善します。
6)精神的な安定が得られます
7)病気に強くなり、再入院を防げます。

・入院中の心臓リハビリ
心筋梗塞や心不全増悪などで、心臓が悪くなって入院した場合、血圧、脈拍、心電図、採血(血の検査)、レントゲンやおしっこの量を確認しながら、お薬を調整していきます。この時期は必要以上にリハビリをがんばる時期ではありません。血圧、脈拍、酸素濃度、心電図モニター変化を確認しながら、座ったり、立ったりして少しずつ心臓に負担をかけていきます。そして問題がなければ、少しずつ歩行訓練を行なっていきます。
各患者様の心臓の具合に応じて、歩行距離を少しずつ延長し、そのたびに活動範囲を広げていきますが、入院が長引かないよう活動範囲を厳守して頂きます。 歩行訓練の他にも、腕や足の筋肉を少しずつ鍛えていくために、同じような病気をお持ちの患者様と一緒に集団リハビリを行っています。
入院リハビリプログラムが無事終了し、退院が決定した段階で、『退院後の注意事項』をお渡しします。

・外来の心臓リハビリ
2階の心臓センター内に心臓リハビリ室で行なっています。
足の筋肉は第二の心臓とも言われています。筋肉をつけることによって血液の流れを良くしたり、運動をすることで血管が柔らかくなって、心臓に負担をかけにくくします。


各患者様1時間程度の運動を実施し、週1〜2回来院して頂いています。適度な運動強度を知るために、また安全に運動を継続していただくために、心肺運動負荷試験という体力検査をします。
運動はリハビリの時だけ行う訳ではなく、自宅でも歩行訓練(在宅リハビリ)を行っていただきます。検査結果に基づいて、在宅リハビリでの歩行速度、歩行時間、歩行距離を、各個人に合ったものを指導させていただきます。
運動だけでなく、毎日の血圧や脈拍、体重などを自己管理表につけることによって、自分の体について理解し、管理することができるようになります。さらに、食事や内服薬、禁煙をきっちり行っていただくことで、1ヶ月くらいから徐々に効果が出てきます。
ご興味のある方は、いつでも担当スタッフに声をかけてください。


大阪産業大学との連携

当院、心臓リハビリテーション部門と大阪産業大学が連携し、地域に根付いた長期間継続できる心臓リハビリを行うことになりました。 大阪産業大でのスポーツ心臓リハビリ・・・名づけて・・・ 『いきいきハートクラブ』です!!
『いきいきハートクラブ』は心臓や大きな血管の病気になった患者様のみを対象としています。当院の循環器内科及び心臓リハビリからの紹介状が必要です。後々は心臓や大きな血管の病気になった患者様だけでなく、どなたでも参加可能なクラブにしていく予定ですが、現在は対象者を限定させていただく予定です。半年後を目途に、どなたでも参加できるよう調整していく次第です。入会方法など決定し次第、野崎だよりに掲載させて頂きます。ご不明な点がございましたら、リハビリテーション科 までお問い合わせ下さい。


研修・勉強会について

・研修会

① 関西エリアに所属する徳洲会系列のリハビリスタッフが年数回集まり、症例検討や特別講演などの研修会が開催され、参加しています。
② 当院は、大阪理学療法士会 北河内ブロックに属しており、ブロック開催の勉強会にも参加する機会があります。

・勉強会

患者様に質の高い医療を提供するために勉強会を定期的に行っています。また、自己研鑽のため日本理学療法学術大会や近畿理学療法学会・大阪理学療法学会、日本AKA学会、日本臨床スポーツ医学会、日本心臓リハビリテーション学会などにも積極的に参加しています。



新人教育について

【指導形態】マンツーマン形式
新人には個別に指導者がついて指導を行います。指導者は2週間ごとにローテーションを行い、さまざまな指導を受けられる体制をとっています。新人の担当患者は、整形外科疾患や脳血管疾患を中心となりますが、指導者がついている間にバイタル異常を認める患者のリスク管理や点滴やドレーン、バルーン類の管理などを勉強して頂くために積極的に難症例も経験して頂きます。その際には必ず、指導者が治療場所に同席します。

・担当数
5月:3名、6・7月:5名とし、1症例にじっくりと時間をかけて考察を行い、カルテ記載をして頂きます。単位数は、5月:9単位、6月12単位、7・8月15単位、9・10月:18単位を目標とします。

・指導期間
マンツーマン形式は6月まで行います。6月以降は、各新人に指導担当者を決定し1ヶ月ごとに指導者はローテーションを行います。12月まで指導担当者が不安な症例などは治療場所に同席することが可能です。また、定期的にカルテチェックを行い、フィードバックをします。

・症例発表
8月に症例発表を行って頂きます。症例発表をすることは評価・治療を整理することができる機会であり、先輩のPTよりアドバイスを頂くことで今後のステップアップにつなげていきます。大阪府理学療法士協会北河内地区の新人症例発表会でも発表する機会があり、毎年積極的に参加しています。


新人教育を受けての感想

当院は、急性期で診療科も多いことから、様々な疾患の患者様に対してリハビリテーションを提供しています。私は入職後の約2か月間は、担当指導者に実際の治療現場に同席して頂き、マンツーマンでの指導を受けることができました。その後は、先輩方3~4人で構成されるチームに配置され、評価や治療に難渋している患者様のことを気軽に質問し、アドバイスを頂く事が出来ました。また、定期的に動作分析、評価・治療について勉強会も行われるため、自己研鑽しやすい環境であると感じています。

2018年4月入職 中西 隼士