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学習過程を使って細胞は遺伝子発現を制御する

概要

細胞の中では、1万以上の遺伝子の発現量が、状況に応じて正確に調整されている。しかし、このような複雑な調整を可能とする原理は、未解明であった。野崎徳洲会病院附属研究所の山口智之主任研究員は、細胞の中で、人工知能(AI)の深層強化学習に類似した学習過程が働いていると想定することで、全遺伝子の制御が可能となることを理論的に示した。
この学習に必要な素過程は、ゲノム構造の変化やストレス応答など、既知の分子機構で説明可能であった。自律的に最適化するという「学習能」を有するためには、細胞が中味の分子を更新しながらもその比率を一定に保つという「動的平衡」が重要であった。今回、これを細胞の持つ原理と考え、「生物学的慣性の法則」として提唱した。原理に基づくことで、工学的な医療設計が、将来可能となるかもしれない。このような斬新な理論研究の成果が5月9日にNature系列の国際科学誌Scientific Reportsにオンラインで公開された。

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学習過程を使って細胞は遺伝子発現を制御する

発表論文
掲載雑誌 Scientific Reports
論文題目 Learning processes in hierarchical pairs regulate entire gene expression in cells
著者 山口 智之 Yamaguchi Tomoyuki
DOI 10.1038/s41598-022-10998-z
URL https://www.nature.com/articles/s41598-022-10998-z
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